少数民族言語初のモンゴル語詩歌番組

  内モンゴル自治区における「MONGOL ODON TV」(モンゴル語衛星放送)は、9月30日から、毎週土曜日20:00から「詩とわたし」というマルチメディア放送によるモンゴル語詩歌番組を始めた。それは中国における初の少数民族言語詩歌番組であるという。すでに三回放送され、好評を得ている。

   同番組は、「訓示」「贈り物」「未来」「故郷」などいくつかのジャンルに分かれ、現時点で詩人たちのほか詩が好きな学者や子供など各界から選ばれた100数名が出演または収録を終えている。モンゴル詩歌だけではなく、外国語からの翻訳作品も含まれており、海外からの詩人も多数出演するという。英雄叙事詩から現代詩まで古今東西を網羅した大型エンターテイメント番組である。これにより古来詩を愛してきたモンゴル人にとって、詩はますます身近な存在となり、詩作を目指す若者や詩吟に憧れる若い世代が増えるだろうと期待されている。

     それだけではない。モンゴル語が衰退傾向にある内モンゴル全体において、美しいモンゴル語の復活にも一役買うだろう。つまりモンゴル語の魅力を発信する意味で同番組の誕生は意義深い。

文責:B@B

P・ツォグトナラン氏、詩歌大賞受賞

    2017年9月24日、内モンゴル自治区オルドス市ウーシン旗で、第三回Munkh Tenger 杯詩歌コンテストの決勝が行われた。参加した230名の詩人たちが四つのグループに分かれ、64の作品を選出。さらに二つのグループに分けて、16作品が入選を果たした。決勝は即興詩により選考された。そして、最優秀賞に輝いたのは、P・ツォグトナラン氏(シリンゴル盟)である。氏は内モンゴル最高文学賞であるソロンガ賞の受賞者でもある。最優秀賞金は、5万元(80万円相当)で、詩歌コンテストとしては高額である。
P・ツォグトナラン氏は現在、隔月刊『シリンゴル』文芸誌の編集長で、『いにしえの未来』など詩集が多数、文学評論家としても活躍している。

文責:B@B

世界学生バスケット、モンゴルチームが優勝

        2017年9月19日、中国のアモイ市で開催された世界学生バスケットボール選手権大会で優勝したモンゴルチームが凱旋帰国し、国民の祝福を受けた。モンゴルといえば、レスリングや柔道などで世界的に活躍する選手は多いが、近年バスケットボールでも業績を上げてきた。今年4月17日、マレーシアの首都クアラルンプール市で開催されたアジア学生選手権大会で優勝し、今回の大会への出場権を取得していた。
バスケットボールはモンゴルの人気スポーツの一つである。1940年代に旧モンゴル人民共和国で働いていたロシアや中国の専門家たちが余暇を利用し、バスケットに興じていたが、次第にモンゴルの士官学校の学生たちが参加するようになった。それがモンゴルにおけるバスケットボールというスポーツの始まりである。1946年に第1回モンゴル国民体育大会の競技種目となり、1962年にモンゴル人民共和国バスケットボール愛好者協会が発足。1994年にモンゴル国バスケットボール協会に改組され、国内リーグ戦などを実施した。2000年末にアジアバスケットボール連盟、世界バスケットボール連盟などに加盟し、国際大会に出場するようになった。
いままで国際大会の経験に乏しかったが、アジア選手権大会(2015)、世界学生選手権大会(2017)でそれぞれ銀メダルを獲得するなど、ここ3-4年に世界的活躍が顕著になった。今回の世界学生バスケットボール選手権大会の優勝は、チームスポーツとしてモンゴル国初の世界大会の優勝であり、自国のスポーツ史において輝かしい一頁を飾ったのである。
文責:B@B