日本モンゴル植物名称万覚帳その四

  秋になると、あちこちで綺麗に咲くコスモス。モンゴルでも一般的にCosmos と呼ばれているが、固有のモンゴル語の名称がある。恥ずかしいながら、その名称を知ったのはつい最近である。
  Энхэлгэнэである(縦モンゴル文字は写真を参照されたい)。女の子が生まれたら、絶対に付けたいくらい可愛い名前だった。
  モンゴル語の語彙は豊富な埋蔵量を誇る金鉱のようだ。
           文責:B@B

日本モンゴル植物名称万覚帳―その三

1966年(昭和41年)11月14日、都民投票で「イチョウ(銀杏)」が「東京の木」に決定し、発表された。東京の黄葉スポットである明治神宮外苑イチョウ並木は300メートルも続く、「黄金ロード」としてあまりにも有名である。

ところで、「いちょう(銀杏)」はモンゴル語で「мөнгөн гүйлс」と言う(写真をご参照)。ちなみに大相撲の関取が結う髷は大銀杏と言われるが、髷の先端が銀杏の葉に似ていることに由来している。

日本でよく見かける「銀杏の木」。モンゴル語でもその名称はしっかり覚えておこう。身近なものの名称をモンゴル語で考える習慣を身につけることはモンゴル語の保護・伝承にもつながっていく。

                           文責:B@B

日本モンゴル植物名称万覚帳―その二   

 いま関東地方の紅葉は色付きはじめているようだ。今年は明治神宮外苑・イチョウ並木を楽しもうと考えている。都内にあるのに、一度も紅葉狩りのチャンスに恵まれなかったのだ。

ところで、日本語の「紅葉」はモンゴル語でなんと言うのだろうか。この瞬間ほとんどのモンゴル人は「Ulaan navch」という言葉を思いつくだろう。それは決して間違いではないが、色をイメージした直訳的な言い方でもある。実はモンゴル語には立派な対応語がある。Agch (mod)である。Ulaan agch とも言う。高浜虚子に「一枚の紅葉かつ散る静かさよ」という名句がある。これをモンゴル語に訳すると次のようになるかと思う。ここで紅葉のモンゴル語名称が分からない翻訳にならない。一応翻訳してみた(写真を参照されたい)。拙訳につきご笑読ください。

Нэг нэгээр унах

Агчийн навчны

Анир гүм

 

文責:B@B