日本モンゴル植物名称万覚帳その四(コスモス)

  秋になると、あちこちで綺麗に咲くコスモス。モンゴルでも一般的にCosmos と呼ばれているが、固有のモンゴル語の名称がある。恥ずかしいながら、その名称を知ったのはつい最近である。
  Энхэлгэнэである(縦モンゴル文字は写真を参照されたい)。女の子が生まれたら、絶対に付けたいくらい可愛い名前だった。
  モンゴル語の語彙は豊富な埋蔵量を誇る金鉱のようだ。
           文責:B@B

青海省モンゴル族青年が魯迅文学賞を受賞

2022年11月20日、第八回魯迅文学賞表彰式が北京で開催された。

魯迅文学賞は、中國における最高文学賞の一つで、三年に一度選考され、受賞者が決まる。1995年に設けられ、今年で八回目となる。

第八回魯迅文学賞の受賞者は青海省出身のモンゴル族作家ソノムツレン氏で、受賞作品は中編小説『荒原にて』である。羊飼いだったというソノムツレン氏は羊の放牧をしながら草原でぼうっと過ごす日々が続いたが、ある日を境に小説を読むことになり、次第に読書が増えて、小説を書くようになったとユニークな経歴を語った。

モンゴル族青年が中国文学の最高峰に輝くことはモンゴル民族の誇りである。万里一空の境地を目指して、努力を重ねることの大切さを改めて教えてくれた気がする。心からお祝いを申しあげたい。

文責:B@B

日本モンゴル植物名称万覚帳―その三(銀杏)

1966年(昭和41年)11月14日、都民投票で「イチョウ(銀杏)」が「東京の木」に決定し、発表された。東京の黄葉スポットである明治神宮外苑イチョウ並木は300メートルも続く、「黄金ロード」としてあまりにも有名である。

ところで、「いちょう(銀杏)」はモンゴル語で「мөнгөн гүйлс」と言う(写真をご参照)。ちなみに大相撲の関取が結う髷は大銀杏と言われるが、髷の先端が銀杏の葉に似ていることに由来している。

日本でよく見かける「銀杏の木」。モンゴル語でもその名称はしっかり覚えておこう。身近なものの名称をモンゴル語で考える習慣を身につけることはモンゴル語の保護・伝承にもつながっていく。

                           文責:B@B