一日一諺1  ことわざのこころ

  モンゴル国の世紀の評論家、作家Sh.ガーダンバは諺についてこう定義している。
「諺とは、人生の本質から生まれた短形詩のもっとも精錬されたものである」。
  そういう諺は、長い年月を経て、モンゴル民族の精神文化の一部となり、優れた文化遺産として残っている。諺は人生の教師となるので、一日一諺(いちにちいちげん)を覚えよう。
  今日の諺を概訳すると次のようになる。
       賢者は火を見る
       愚者は鍋を見る
 賢者は物事の始まりを考え、愚者は結果のみ待つという意味。火を起こしなければ鍋をいくら眺めていても無駄である。物事は始まりが大事で、結果は後から付いてくるのだ。
                       文責  富川力道