この頃、一般家庭の庭や公園、道端などでよく見かけるきれいな花は紫陽花(あじさい)である。モンゴル語で、Bariin chikh tsetseg(Барын чих цэцэг、 ᠪᠠᠷᠰ ᠊ᠤᠨ ᠴᠢᠬᠢ ᠴᠡᠴᠡᠭ) という。 直訳すれば「虎の耳」という意味だ。その由来は分からないが、おそらく紫陽花の形が丸くふんわりしていて虎の耳に似ているからだろう。
モンゴル語の植物名称には家畜、動物などから取ったものが多い。たとえば、Zaanii chikh(Зааны чих )は「象の耳」で、「里芋の葉」を表す言葉である。こうした名称はモンゴル人の自然観にかかわるもので、興味深い。今後できるだけ多く取り上げたいと考えている。
文責:B@B