日本モンゴル名称万覚帳―その九(木蓮)

崇高な木蓮

春を飾るきれいな花の一つに木蓮(モクレン)がある。木蓮全般の花言葉は「自然への愛」「崇高」「持続性」だそうである。筆者は2,3年前に近く公園で咲いたきれいな紫の花を「木蓮」だと知った。「紫木蓮(シモクレン)」と呼ぶそうである。白い花を咲かせるハクモクレン(白木蓮)など色も多い。先日、八年間も住んでいる現住所の近所の庭に大きな紫木蓮が咲いているのを発見した。灯台下暗しということだろうと思いつつカメラに収めた(写真1-2)。

ところで、木蓮はモンゴル語でZambaga tsetsegという。モンゴル民謡に「Zambaga yagaan tsetseg」という歌がある(下記のユーチューブにてお聞きいただける)。今ならあちこちの公園などで見つけることができるので、モンゴル語名称を思い出しつつ、ぜひとも木蓮をご鑑賞ください。

文責:B@B

Монгол Ардын Дуу “Замбага ягаан цэцэг” Дуучин Х.Мөнгөнтуяа – YouTube

日本モンゴル名称万覚帳ーその八(翁草)

春を告げる花はヤルグイ

モンゴル高原の春を告げる花はヤルグイ(yargui)である。詩歌など文学作品にしばしば登場し、モンゴル人に愛される代表的に植物である。和名は、オキナグサ(翁草)で、白頭草とも呼ぶ。古来モンゴル民族は、ヤルグイを薬草として利用してきた。とくに皮膚のいろいろな傷や炎症の治療に利用してきたのだ。
ヤルグイの花咲く期間は7-10日と短いが、地形や雨に恵まれれば、秋に再度花を咲かせる場合がある。それをHenz yargui 、つまり遅咲きオキナグサと呼ぶ。ヤルグイの種類は全世界で35種あり、その内、モンゴルに6種がよく見られるという。
『ヤルグイよ、何を急ぐ』、チンギス・ハーン・バンドが歌った『短い春のヤルグイ』などの名曲がある。モンゴル高原はまもなくヤルグイの季節を迎える。

                           文責:B@B

日本モンゴル名称万覚帳ーその七(西洋松虫草)

モンゴル国の国花ーBer tsetseg

モンゴル国政府は。2014年10月25日の定例会議において、Ber tsetsegをモンゴル国民の安寧と自然を愛する心の象徴として国花(Үндэсний бахархалт цэцэг)に決定した(縦文字表記は写真をご参照)。ところで、このBer tsetseg の和名は、西洋松虫草(セイヨウマツムシソウ)である。モンゴル国が誇る文豪、学者であるB・リンチェンのBer tsetsegという長編詩はあまりにも有名である。

余談だが,筆者はずっと日本の国花は桜だと思っていたが,菊(udval tsetseg)も日本の国花だそうである。つまり日本は国花が二つもあることだ。知らなかった自分が恥ずかしいが、日本人の友人との話のネタになればうれしい。

モンゴルの国花に関する詳しい情報は下記のリンクをご覧ください。

http://mongolnews.blog133.fc2.com/blog-entry-917.html?sp

文責 B@B