モンゴル国の「著名な母」たちが挙式

日本ではあまり知られていないが、3月8日は、国際女性デ―であり、アジア諸国、ヨーロッパの一部の国々、とくに旧社会主義圏を中心に各種記念活動が行われている。

モンゴル国でも毎年盛大に祝うが、非常にユニークである。今年の3月9日付のモンゴルのインターネットで、ある記事に筆者は強く関心を引かれた。それは、「36歳までの〈著名な母〉一等徽章受賞者の8人の母親が結婚式を行った」というタイトルである。

ウランバートル市セレモニー・ウェディングと「徽章受賞の母親たち」フェイスブック・グループが共同主催し、挙式費用は無料であるという。それは日本の4倍の広大な領土を持ちながら人口が300万余人というモンゴル国ならではのユニークな国家勲章の一つである。

ここにある「著名な母」徽章(Aldart Ekhiin Odon)とは一体どのような勲章だろうか。調べてみると、モンゴル国の各種国家勲章の中に「著名な母」徽章があった。しかも1959年から行われている、伝統ある勲章である。

その条件は次のようである。

「著名な母」の一等または二等徽章は、5〜8人の子供を産み、または8人以上の子供を産み、自分で育て、さらに全員健在であり、一番小さい子が一歳になった母親に授与。他人に養子縁組を組ませたり夭折したりした子はこれに含まれない。しかし、3才までの子を養子として迎えていること、また自然災害により死亡した子は子供の数に含まれる。以上の条件を満たした母親には「著名な母」の徽章、表彰状や賞金を与える。両親を亡くした孤児や片親を亡くした子供3人またはそれ以上の子を3才まで育てた母親も受賞対象となる。

それによると、記事のタイトルにあるように、「36歳までの〈著名な母〉」とは、5人あるいはそれ以上の子供を産んでいる母親となる。つまりモンゴル国の「著名な母」とはスターやタレントなど有名人ではなく、子宝に恵まれた母親たちのことである。現在、モンゴル国で「著名な母」に登録されている母親たちは216,679人いるという。

少子化が進む日本にとってうらやましいかぎりであろう。

文責:B@B

       

 

この記事は、下記のインターネットを基にして筆者が大幅加筆したものである。

https://montsame.mn/jp/read/182416

http://www.touristinfocenter.mn/cate14_more.aspx?ItemID=122