内モンゴルの詩人TS・ツォルモンが2018年度詩人ベストテンに

     2019年1月、中国詩歌最大の公式サイトである「中詩網」は、2019年第5回春晩(中国中央電視台春節聯歓晩会の略、日本のNHK紅白歌合戦に相当)組織委員会30名の評議委員会による2018年度における多種表彰項目を選出したと発表した。その中に「2018年度中国詩人ベストテン」が設けられており、少数民族の詩人としては、内モンゴル出身の著名な詩人、評論家Ts・ツォルモン氏がその一人に選ばれている。

Ts・ツォルモン氏は、1963年生まれの内モンゴル自治区シリンゴル盟東スニッド旗出身。現在内モンゴル師範大学モンゴル学院教授、文学博士。中国モンゴル文学学会理事、内モンゴル翻訳家協会副会長、中国作家協会『民族文学』誌特任翻訳者などの役職も務めている。氏は内モンゴルにおける最高の文学賞であるSOLONGO賞(2005)の受賞者でもある。多数の詩集、文学研究著書などを刊行している。近年において氏はモンゴル語だけではなく、中国語、キリル文字、英語でも詩集を出版し、世界的に活躍したことが評価されている。また氏は東京で開催された世界俳句大会などにも招待され、日本モンゴル文学会による和訳された作品も数多い。

氏の詩作には、モンゴル的な感性、大自然と人間の情感が交差する時空間、命の尊さなどを歌ったものが多い。  文責:B@B

*写真はTs・ツォルモン氏の作品の一部である。