蒼国来、故郷で英気を養う

大相撲で活躍している内モンゴル出身の唯一の幕内力士である蒼国来関(荒汐部屋)は5勝10敗で夏場所を終えた。場所前から古傷の腰痛に悩まされ、ほとんど稽古ができなかったという。

蒼国来といえば、初場所で、横綱日馬富士を倒し、外国人力士としては史上最年長の33歳2ヶ月での初金星を獲得し、また自身初の12勝、さらに初の技能賞も獲得し、世間を驚かせた人気力士である。

場所後の29日、彼は師匠の許可を得て故郷へ発った。お相撲さんにとって貴重な一週間の休暇を故郷で過ごし、英気を養うためだ。部屋の弟弟子があこがれの関取の故郷にぜひ行ってみたいおねだりして三人も同行。「向こうに行けばおれが付け人になってやるしかない」と優しい兄弟子の笑顔が素敵だった。

近年内モンゴルでは蒼国来関に憧れて、角界入りを目指す少年も増えつつある。彼の影響力は大きい。近い将来第二、第三の蒼国来が誕生することを願いたい(文責:B@B)

モンゴル国ブフ連盟新会長誕生

 5月29日、ウランバートル市にてモンゴル国家ブフ連盟の定例会が行われ、新しい会長を選出。二代目となる新会長にはモンゴル国の大手企業ガツォールト株式会社社長のL.チンバト氏が選ばれた。氏は、モンゴル国労働英雄賞受賞者(国民栄誉賞相当)でモンゴル国レスリング協会前会長でもある。モンゴル国のレスリングを世界的レベルに育て上げた実績が評価された。
同選挙には、元大横綱Kh.バヤンムンヘ氏、国会議員で元横綱のA.スヘバト氏、前首相顧問でヘンティ県ブフ連盟会長のM.フレルバートル氏の四名が立候補したが、他の3立候補者が辞退したため、チンバト氏が無投票で当選する形となった。
モンゴル国家ブフ連盟は、1990年12月4日に発足し、R.ニャムドルジ氏が26年間会長を務めた。ニャムドルジ氏は、ブフ宮殿の建設、リーグ戦の実施などモンゴル国のブフの改革と発展に多大な貢献をされたが、一方で、その「独裁的」体制を疑問視する声も多かった。
モンゴル国家ブフ協会初のビジネスマン会長は今後どのようにブフの舵を取るのか注目される。(文責:B@B)

【モンゴル国大統領選2017】立候補三名出揃う

 今年6月26日に実施されるモンゴル国(以下「モンゴル」)大統領選挙の立候補者3名が、選挙管理機関の選挙中央委員会から正式に発表されました。
  モンゴルでは一院制国会の国家大会議に議席を有する政党に大統領選挙の立候補者を擁立する権利があります。現在は与党モンゴル人民党と、野党の民主党およびモンゴル人民革命党の3党が該当しますが、加えて無所属の議員も1名いるため、その動向も注目されるところでした。
 そして、立候補受け付け期間中に届け出たのは上記の3党。モンゴル人民党からはエンフボルド国会議長、民主党からはバトトルガ元工業・農牧業相、モンゴル人民革命党からは党首のエンフバヤル前大統領が、それぞれ立候補を届け出ました。
 ところが、3人のうちエンフバヤル前大統領は2012年に汚職事件で有罪判決が確定しており、その後恩赦を受けたものの公民権停止期間が残っているとの判断から、選挙中央委員会は立候補の届け出を棄却しました。エンフバヤル前大統領や支持者は反発しましたが、別の候補者の擁立が認められたことから、モンゴル人民革命党は並行して代わりとなる候補を選定、新たに入党したばかりのガンバータル前国会議員の立候補を届け出ました。これには党内からの異論が出たものの、立候補は承認され、これで3名の候補者が出揃いました。
 モンゴルは国土をロシアと中国に完全に挟まれた内陸国で、心情的には日本への親近感もやや強めに持っているものの、歴史的につながりの深いロシアとの関係を維持しつつ、中国の一帯一路構想の支持やモンゴル経由ルートのアピールによって経済再浮上を狙うなど、外交面では現実主義的な動きを示し続けています。

この記事は、「Hatena blog」からの抜粋である。同ブログでは鋭い視点でモンゴル大統領選の最新情報を更新中。
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